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【木版画家・金子周次展 ― 潮騒に愛をこめて ―】
2010年4月10日(土) → 2010年6月30日(水)

金子周次(1909年〜1977年) 金子周次(1909年〜1977年)は千葉県銚子の老舗の履物店の4男として生まれ、小学校時代から絵の才能を発揮しました。
後に世界的な版画家となった浜口陽三と机を並べ、その頃は金子の方が大らかな表現力を認められたといいます。
戦前は家業の下駄職人としての生活を余儀なくされましたが、戦後の混乱期に絵描きとして生きることを決意し、生涯独身で木版画・油絵・水彩画・書・てん刻などの創作三昧の生活に入りました。
周りの人々にはブタ小屋に住む貧しい絵描きと映ったようです。
しかし、その作品は心豊かな郷土愛に満ち、純粋な人柄を彷彿とさせます。
なかでも木版画には、先人の亜流ではなく生涯をとおして試行錯誤を繰り返しながら創出したであろう金子独特の絵画的表現が見られます。現代版画とは異なる魅力は、その辺りからも湧き出るのでしょうか。

木版画家・金子周次展 時代の移り変わりとともに、自然も都市もそこに住む人々も変わります。しかし、青い海や豊かな緑銚子の良き風景が金子のひたすらな心をとおして、いっそう美しいものとして残されています。
この金子の絵と心に触れたとき、それぞれの郷土が美しく在ることを願わざるを得ません。
一部のファンに支えられていた金子でしたが、2000年秋に開催された「甦る金子周次展」(松山庭園美術館企画展)の中から7点が千葉県立美術館に収蔵され、その後の普及活動により多くのコレクターと地方美術館に知られるようになりました。
昨年生誕100年を迎えた金子周次の画業を改めて振り返り、描かれた時代、土地、風土を超えて、溢れ出る懐かしい日本人の心の風景を広く皆様にご覧いただきたいと思います。
今回は金子周次の版画20点を展示致します。皆様のご来館心よりお待ちしております。