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【澤田利一と仲間展 ― 新加須市誕生記念 ―】
2010年7月24日(土) → 2010年12月26日(日)

澤田利一と仲間展
2010年3月、当館所在市である加須市と、騎西町、北川辺町、大利根町が合併し、新しい加須市が誕生いたしました。 この新加須市誕生を記念し、澤田利一はじめ斉藤与里、斉藤英一、秋山沙走武、中島睦雄等 地元作者の作品を多数展示いたします。
皆様のご来館心よりお待ちしております。



※ 10月には秋冬作品に展示替えを予定しております。


澤田利一(1932年〜2002年)
澤田利一(1932年〜2002年)
1932年、埼玉県加須市に生まれ、1954年埼玉大学教育学部美術科を卒業。 二十歳の頃から郷里の大いなる先輩、斉藤与里に師事し、油彩画を学んだ。斉藤与里は知られる通り、明治、大正、昭和の三代、近現代日本美術に常に一石を投じつつ「収穫」にはじまる「製塩」「晩秋の赤城山」などの名作を残し、評論や指導助言を通じて多くの美術家を養成した。澤田は尊敬し師事した斉藤与里のことば「既成概念にとらわれ自然を見るからいけないので、美しいと感じる以上は、そこに何かしら美を構成する要素があるはずだから、それを見極めなさい。」また実技に当たっては「バックと物体、遠景と近景の空間を表現することであり、影をつけないで立体を現す後期印象派の成し遂げた道への学び、研究である。」を大切な教訓としていた。
澤田が本格的に絵画の創作活動に入ったのは、埼玉県立近代美術館の副館長職を辞した後のこと。退職の年「新たなる出発 澤田利一展」を久喜市で開催し、その後個性味溢れる力強い作品を精力的に描き続けた。
澤田はパレットをあまり使わない。使ってもベニヤ板程度。絵を描く時には、いつも旅行鞄のような大きな絵具箱を持ち歩いていたという。時には直接キャンバスに絵具を押し出し、パレットナイフで平塗りやカットをしながら仕上げていくので、使う絵具の量たるや半端ではない。西洋の巨匠がとった様々な技術に挑戦し、それは小品のキャンバスから大作のキャンバスへと試みられ、迫力ある創造の美が誕生した。風景、花、人物、静物などテーマは多岐にわたるが、特に、師・斉藤与里が晩年好んで利根川の風景を描いたように、桜、夏山、紅葉、雪・・・四季折々の筑波山の風景は圧倒的に多い。自己の感動をそのままキャンバスに表現し、魂を込めて描かれたその作品は、見る者を魅了して止まない。 埼玉県知事賞を始め幾多の賞を受賞する一方、師・斉藤与里のモットー「楽しみながら絵を描く」を実践し、埼玉県展や県北美術展の審査員としても活躍するとともに、絵画クラブの立上、絵画教室の開催など、地元社会教育活動にも尽力した。享年70歳、亡くなる前日まで元気に絵画の指導に出かけ絵筆を持ち続けていたと云う。